長崎原爆の日 犠牲者に黙とう インド国会

【ニューデリー=田北真樹子】長崎で66回目の原爆の日を迎えた9日、インド下院(定数545)は広島と長崎での原爆犠牲者に対する黙●(=示へんに寿の旧字体)(もくとう)を行った。インドは英国から独立した1947年以降、原爆が投下された8月6日か9日に、世界からの核兵器根絶への思いを込め黙祷を続けている。

クマール下院議長は午前11時からの審議の冒頭、「原爆投下は、想像できないほどの苦しみと悲劇をもたらした」と発言。その上で、「改めて核兵器根絶を誓い、下院は世界の平和を守るための全努力を心から支持する」と述べた。続いて、全下院議員が起立して1分間の黙●(=示へんに寿の旧字体)をささげた。

日本からは斎木昭隆駐印大使が、長年の黙祷への謝意を示すために議場で傍聴した。

野党統一ジャナタ・ダル党のラム・スンデル議員は、「この日の悲惨な出来事を思い出すことで日本人との連帯を示し、世界からの核兵器根絶の誓いを新たにする意味がある」と語った。

人情が人を「元気」にする

□古田公認会計士・税理士事務所

「日本の中小企業を元気にする」という経営ビジョンを掲げているのは、古田(こだと)公認会計士・税理士事務所。顧客の数は約1600と、日本トップクラスの会計事務所だ。

中小企業から強い支持を集めている理由は、「顧客に対する感謝の気持ちを前面に出した取り組みを行っている」(古田満所長)こと。その代表的な事例が、3つの文化だ。

ひとつが掃除。同事務所の最寄り駅は東京メトロ東西線・西葛西駅だが、毎週火曜日~木曜日の朝、駅前から事務所周辺にかけて社員全員が掃除を行う。ふたつめが15~30分をかけて行う朝礼。じゃんけん大会では勝った人が本気で喜びを表現し、誕生日には歌で祝う。取引先でない企業も、しばしば朝礼の見学に訪れる。

もうひとつがあいさつ。古田満所長によると、一般的な会計事務所は「数字には強いが、あいさつはうまくできない」という。だが、古田会計事務所を訪れると、こうした既成概念が覆される。社員全員が立って大きな声であいさつをして迎え入れてくれるからだ。

事務所の中だけではなく、「親孝行まで強制している」(古田所長)点も特徴。最初の給料で親のために買い物を行うことを課している。両親には一連の“儀式”の写真撮影を依頼し、本当に行われたかどうかを確認する徹底ぶりだ。

その分、社員に対する福利厚生は手厚い。定年は65歳。今後、社員が高齢化していけば、嘱託は70歳、パートは80歳まで働けるようにする。託児所を設置したほか、障害者の雇用にも積極的。「より多くの雇用で社会貢献を果たしたい」というのが、古田所長の願いだ。

顧客との間でも信頼性の厚い人間関係を構築している。とくにこだわっているのは、無料で応じている経営計画の策定。「利益は社員を守るためのコスト」といった考えの下、取引先の企業が少しでも前向きな経営を行えるように社員間で価値観を共有してもらうのが目的だ。

また、700人規模の異業種交流会なども随時開催。手数料なしで、顧客間のマッチングにも積極的に携わっていく。

東日本大震災によって、中小企業を取り巻く環境は不透明感が一段と増している。だが、古田所長は「元気にする」ことに、揺るぎない自信を持つ。その原点は、現代人が忘れかけている人情味にあふれた人間関係だ。(伊藤俊祐)



【会社概要】

▽社名=古田公認会計士・税理士事務所

▽設立=1983年1月

▽資本金=3500万円

▽所在地=東京都江戸川区西葛西5-4-6 アールズコート302

▽従業員=138人(2011年1月)

●=玉の上の横棒を取る

「核」「南北」進展に期待 東アジアサミット 外相会議、発言相次ぐ

【ヌサドゥア(インドネシア・バリ島)=青木伸行】東アジアサミット(EAS)の外相会議が22日、ヌサドゥアで開かれ、南シナ海の領有権問題をはじめとする海洋安全保障、災害、テロ対策などにおける協力を強化することになった。同日の南北会談も踏まえ、朝鮮半島情勢と海洋安全保障が論議の焦点となったが、北朝鮮への批判とともに南シナ海をめぐる応酬は手控えられた。

外相会議の第2部の自由討議。議長国インドネシアのマルティ外相が「EASの中で核不拡散、核兵器削減に積極的に取り組みたい」と口火を切った。その主眼は、EASに今年から加わる米国、ロシアなどの核保有国に、東南アジア非核兵器地帯条約の付属議定書に調印するよう、促すことにあった。

その発言は朝鮮半島に“飛び火”した。日本をはじめ各国からは、22日の南北会談を意識しつつ「非核化と6カ国協議の再開が必要であり、(南北対話など)事態の進展を期待する」との見解が相次いだ。

海洋安全保障に関しては、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)が、南シナ海での資源探査など、共同活動に関するガイドライン(指針)で合意したことを踏まえ、今後の状況の改善に期待感が示された。クリントン米国務長官も合意を評価した。協議筋によると「厳しいやりとりの引き金はどの国からも引かれなかった」という。ただ、キャンベル米国務次官補は「合意は重要な第一歩だが、最初の一歩にすぎない」とし今後、指針の具体化をめぐる中国などの動向を注視する考えを示している。

一方、会議場の外では中国が米国に本音を突きつけた。同日のクリントン長官との会談で、楊潔(よう・けつち)外相は南シナ海での中国の「主権と領土保全」を尊重するよう、くぎを刺すことを忘れなかった。

●=簾の广を厂に、兼を虎に

世界一の走行性能、福島原発に国産ロボットで初投入

□福島原発に「命を救う」ロボット(2-1)

■千葉工業大学の研究コンビが開発 原子炉建屋内での任務に駆ける

東京電力福島第1原子力発電所の破壊された原子炉建屋内で、国産ロボットがさまざまな任務に就いている。千葉工業大学などが開発した「Quince」(クインス)。最大700メートル離れた場所から遠隔操縦で傾斜42度の階段を上り下りするなど、世界一の走破性能をもったレスキューロボットだ。文字通り人が入れない危険な場所で作業をする“命を救う”ロボット。その開発に邁進(まいしん)してきたのが、千葉工業大学・未来ロボット技術研究センター(fuRo)の小栄次副所長と吉田智章上席研究員だ。

◆汚染水採取や線量計測に挑む

「Quince」はこれまでに福島第1原発で、2号機建屋内の放射線量の計測や、建屋の地下にたまっている高濃度の放射能汚染水のサンプル採取、汚染水の量を調べるための水位計センサーの投下・回収などの任務に挑んだ。

6月24日に行われた放射線量の計測は、建屋の2階と3階での作業だった。1階から階段を、踊り場で方向を変えながら上る。目的の場所に着くと、空気中に浮遊しているダストサンプルを採取して持ち帰ってくる。

階段は42度の急傾斜だ。例えばスキーのジャンプ台のアプローチの、真っ逆さまに落ち込むような角度が約35度だから、それと比べるといかに急な傾斜かが分かるだろう。45度の傾斜を乗り越えられるように設計されている「Quince」は、遠隔操縦でこの階段を慎重に上り、そして下りてくる。

高濃度汚染水のサンプル採取と水位計センサーの投下・回収は、逆に地下に向かって階段を下り、汚染水が見える踊り場にたどり着いたら、階段の隙間からワイヤの先につるした採取容器や水位計センサーを汚染水めがけて下ろす。そして汚染水が入った容器を回収したり、センサーを設置したりしたら、さっき下りた階段を上って戻ってくるという任務だ。

この任務に当たっている「Quince」は1台。電波が伝わりにくい原子炉建屋の内部で活動できるよう、有線操縦システムが組み込んである。操縦するのは東京電力側の社員2人。ゲーム機に使われているようなコントローラーでパソコンの画面を見ながら、最大700メートル離れた場所から「Quince」を操る。

ロボットの専門家ではない東電側の社員でも、容易に操縦できるのだろうか。

「そのために初めて『Quince』を操縦する人にも分かりやすい操作インターフェースをつくりました。さらに誰が読んでも分かるようなマニュアルもつくり、それをもとに事前に、ロボットについての知識がない千葉工大の数人の事務職員に操縦とメンテナンスを体験してもらいました」(小副所長)

福島第1原発での任務に「Quince」が最初に投入された6月24日には、すでに米iRobot社の軍用ロボット「Warrior」(ウオーリアー)や「Packbot」(パックボット)が活動していた。しかし、建屋内ではさまざまな悪条件に阻まれて、期待された成果を挙げられない場面もあった。

「Quince」がどんな任務に挑み、成功させるか。国産ロボットの実力が試されている。

◆核や生物、化学災害など想定

「東京電力側が『Quince』のような小型のロボットに期待しているのは、モニタリングの機能なのです」と、小副所長は言う。

ボディー全体が戦車のような2本のセンタークローラー(無限軌道)で覆われ、それぞれが独立して制御される4本のサブクローラーアームをもつ「Quince」は、もともと全長が最大で約1メートル、幅48センチ、重さは約26キロ、秒速1・6メートルで走行できる性能をもっている。

とりわけ計6本のクローラーを操ることで、階段や瓦礫(がれき)などの不整地上を自在に動き回ることができる。その走破能力は「外国のどんなレスキューロボットにも引けを取りません」(小さん)。つまり「世界一」といっていい。

「Quince」の基幹部分は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「戦略的先端ロボット要素技術開発プロジェクト」(2006~10年度)として、千葉工大のほか国際レスキューシステム研究機構(IRS)と東北大学を中心とするグループが開発した。

開発の目的はCBRNE災害、つまり化学や生物、放射性物質、核、爆発物が原因の災害が起きたとき、消防などの隊員に代わって現場に進入し、状況調査を行うこと。まさに今回の原子力発電所の災害現場のような状況を想定して開発されたロボットだといえる。

しかし、福島第1原発への投入に当たっては、たとえば「線量を調べるため汚染水や空気中のダストサンプルの採取を」といった、「Quince」に与えられる任務に応じて大幅な改造が加えられた。これにも千葉工大、IRS、東北大の研究者らが参加し、小さんが総リーダーを務めた。

今、福島第1原発で活躍している「Quince」は、現場を動き回るための「目」となるカメラを6台備え、サンプル採取容器などをつるしたワイヤを操るアームや、有線操縦のためのケーブル類とその巻き取り装置を取り付けるなどしたために、全重量は約50キロに増えている。

また、重量が増えたことで重心が高くなっても、急な階段を転ばずに上り下りできるよう、前後のサブクローラーアームにも改良が加えられている。

「4機の原子炉が冷温停止するまで私たちはお手伝いするつもりです。そのためには、これからもさまざまな改良・改造を『Quince』に加えていかなければならないでしょう」(小さん)

◆操作性に優れた“原発仕様”

3月11日、大震災発生の日、小さんは米国のテキサスにいた。日米の科学技術研究機関が共同開催したロボットに関する研究会に出席。帰国を目前にした真夜中、日本から一報が入った。テレビをつけると、津波が恐ろしい勢いで陸地を襲っている光景が目に飛び込んできた。

12日夕方、成田空港に着くと、すぐに千葉工業大学の研究室に戻った。水や食料など、とりあえず10日分ほどを用意し、14日の朝には仙台の地に立っていた。レスキューロボットの開発者として一刻も早く被災地を自分の目で見たかった。そして、何ができるかを確かめたかった。

福島第1原発の事故が拡大し深刻化するに従って、「必ずQuinceに出番がくる」という確信が強まった。行政からも東京電力からも、まだ要請はなかったが、独自に「Quince」を“原発災害対応仕様”に改造する決心をした。相棒はこの10年近くコンビを組んでいる吉田智章上席研究員。

改造に当たって、2つの問題点が予想された。

「まず、原子炉建屋の中では無線は通じないだろう。2番目は組み込んであるコンピューターに放射線はどう影響するかということでした」(小さん)

「Quince」は屋外なら2キロ離れた場所から無線で遠隔操縦できるが、厚いコンクリートで覆われ、複雑な構造の原子炉建屋の内部では、ほとんど電波は届かない。そこで「Quince」を2台使った中継方式、つまり操縦者と無線でつながった中継ロボットを介して、屋内作業は有線で動くロボットにやらせる方式を考えた。

もう一つの放射線がコンピューターを誤作動させる可能性については、航空宇宙工学の専門家の意見などを参考に実験を試みたが、原発内で想定される放射線量ではまず影響はないという結論を得たという。

「ただ、福島第1原発でいまミッションに当たっているのは有線操縦の1台だけです。2台使えば、操縦のための人員、準備をするための人員もそれぞれ2倍必要になり、万一の場合、被曝(ひばく)の危険度も2倍になるわけですから」(小さん)

この“原発仕様機”のもっとも優れている点は、ロボットの素人でも短時間の訓練で操縦できるようになる操作系のインターフェースだ。

組み込みシステムの専門家である吉田さんが開発したもので、たとえば搭載した6台のカメラで四方八方を見回しながら動き回り、撮影した映像を3次元スキャナーで構成して、建屋の詳細な3次元データを記録・再生することができる。

●=木へんに却の去がタ

「伝統のある部隊、期待に応えたい」

■陸自山口・島司令が着任

陸上自衛隊山口駐屯地(山口市)で1日、同日付で新司令に就任した島(達也一佐(51)の着任式が行われ、連隊長を兼務している第17普通科連隊の隊員を前に「大震災での活動、ご苦労でした。即動し躍動するはつらつとした連隊をめざしたい」とあいさつした。

一佐は愛媛県宇和島市出身、前任は中部方面総監部人事部募集課長。会見では「伝統ある部隊として、県民国民の期待に応えることができるようにしていきたい」と述べた。

●=瀬の頁が刀の下に貝

【外信コラム】上海余話 心のない「愛」なんて

「『』に『心』がなくとも愛は大切」。簡体字と呼ばれる画数を減らした中国の漢字を題材とした公共広告だ。日本も戦後、教育普及の一環として当用漢字を定めたが、中国ではさらに簡素化の度合いを進めて、部首の大幅な省略や発音に合わせて別の部首をあてるなど、日本人からみても不思議な漢字が多い。

はその一例だが、伝統的な正体字(繁体字)を使う台湾や香港の人たちからみれば、「中国(本土)人の愛には心がこもっていない」ということになる。

経済的にも人的にも交流が拡大する台湾や香港からのそんな声が、中国も気になっているのだろうか。

公共広告に触発され、中国のネットにはこんな書き込みも相次いでいる。簡体字では「導」を「」と書くが、「それは中国の指導者に老子の説いた『道』がどこにもないからだ」。

最近は「道」がやり玉に挙げられている。正体字は「鐵」だったが、「道は分解すれば金(賠償金や巨額の建設コスト)も道も失った」という。温州で起きた高速鉄道の事故へのずさんな対応や、安全性を置き去りにした建設ありきの急ピッチな計画が大惨事を招いたことへの反発だ。

漢字のもつ本来の意味から乖離(かいり)した簡体字が示すところは意味深長だ。日本人にもちょっと耳が痛いが。(河崎真澄)

●=受の又を友に

★=巳の下に寸

▲=鉄の簡体字

第89代警視総監・樋口建史さん「絆の再生 治安の不安感解消」

警察庁刑事企画課長だった平成16年のことだ。振り込め詐欺が猛威をふるい、被害額は283億円に上った。「高齢者のかけがえのないお金なのに…」。そう憤慨し、被害の抑止に邁進(まいしん)することを誓った。

注目したのが、匿名化した携帯電話と金融機関の口座。「こうした道具を遮断できれば、犯行を封じられる」と考え、契約時に本人確認を厳格化する立法化に東奔西走する。

携帯電話事業者、金融機関などを相手に、数カ月間で数十回もの協議を重ね、口座の本人確認法改正、携帯電話不正利用防止法の制定に結びつけた。その後、被害は減少、自らは短所という「執着が強いこと」がプラスに働いた結果だ。

「警察は社会の安定と発展に不可欠だから」が志望動機。主に刑事畑を歩んだが、警視庁公安部など畑違いの部署に在籍したこともあり、視野の広さや発想力の豊かさに定評がある。

この8年は「犯罪の起きにくい社会」をいかに実現すべきかに、手腕を発揮した。ネットカフェ利用者の本人確認義務付け、万引防止対策、児童ポルノのブロッキング…。「身の回りの安全と安心があってこそ、社会に活力が生まれる」

座右の銘は「啄(そったく)の機を大事にする」。ひなが卵からかえるとき、親鳥が外からつついて助ける様のことで、東日本大震災でボランティアが防犯パトロールを始める際、警察が用具を提供したことで実感した。

「地域社会の絆の再生を支援することが治安への不安感の解消につながる」。新しい指揮官はまず、人と人とのふれあいを深める対策から歩を進める。(宇田川尊志)

【プロフィル】樋口建史

ひぐち・たてし 昭和28年、松山市生まれで、出身地を聞かれると誇らしげに「伊予松山」と答える。東大法学部卒。53年に警察庁入庁。北海道警本部長、警視庁副総監、警察庁生活安全局長などを歴任。長所は「実際的で楽観的」。趣味は油絵描きとサックスの練習で、健康法はジョギング。家族は妻と1男1女。

●=口へんに卒

清楚美女チャン・チュンニンがマーク・チャオと熱愛!?パパも大歓迎―台北市

2011年8月2日、台湾の人気女優チャン・チュンニン(張鈞)(●=ウ冠に「心」と「用」)が台北市で、デニムブランドの新作ショーに登場した。中央社が伝えた。

清潔感の漂う知的な美しさが人気の彼女が、イメキャラに起用されている「SOMETHING」の新作ショーに出演。ワイルドなヒョウ柄Tシャツから肩をチラリと露出させ、いつもとは違うセクシーさが観客に大好評だった。

ドラマ「ブラック&ホワイトBlack&White」での共演をきっかけに、人気若手俳優マーク・チャオ(趙又廷)との交際が噂されている。マークの父親で著名タレントの趙樹海(チャオ・シューハイ)氏も大歓迎の姿勢を見せており、爽やかな美男美女カップルに「お似合い」という意見も多い。

噂が浮上してから、マークについては「いい友人の1人」と熱愛を否定し続けているが、今後の進展について聞かれると、「どんなことにも“不可能”はないわ」と、思わせぶりなセリフも。「恋愛には気持ちを育む時間が必要だけど、いまは仕事が忙しいの」と、現段階での熱愛はやんわり否定していた。(翻訳・編集/Mathilda)